- 物流機器メーカー
23/06/23
帝人フロンティア、ウエアラブル型RFIDリーダー開発
帝人フロンティア(本社・大阪市、平田恭成社長)は新たなウエアラブル型RFIDリーダー「RecoHand(レコハンド)」を開発した。作業者の手に装着し、人差し指の内側でICタグを読み取ることが可能。物流の仕分け・ピッキング作業の効率化に貢献する。
レコハンドは、二次元通信の物品管理やICタグ通過検知の技術を基に開発。独自のRFIDシステムを活用し、人差し指の内側0~30ミリメートルの近傍読み取りができる。周波数帯は、916・8~923・4メガヘルツのUHF(極超短波)帯。
「触れる」「持つ」「運ぶ」などの一連の仕分け・ピッキング作業を行いながら、対象ICタグだけを読み取る。実証実験で、従来のバーコード利用と比べて作業時間を50%短縮した。
サイズはS・L。充電池で約4時間の動作が可能。重量は電池を含めて約76・5グラム。
また、本体の肌側には帝人フロンティアの高機能繊維を使用。滑りにくくフィット感に優れる。表地には形態安定性のあるPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維などを使用。はっ水加工も施し、耐久性と実用性を兼ね備える。リーダーライターを取り外すと家庭での洗濯が可能。
帝人フロンティアは6月から、物流・医療現場でのレコハンドの展開を開始する。23日まで東京ビッグサイトで開催された「設計・製造ソリューション展」にも出展。今後、製造現場での物品・工程管理、小売業界での決済用途や書籍管理などに拡販を図る。海外へも展開し、2030年度に国内外の売上高10億円を目指す。