- 行政・業界団体
23/06/19
全ト協、「物流の2024年問題」特設ページを開設
全日本トラック協会(坂本克己会長)は6月、協会ホームページ内に、トラックドライバーの労働時間規制強化に伴う「物流の2024年問題」の特設ページを開設した。24年4月からの、年960時間の残業上限規制と新改善基準告示の適用により、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、モノが運べなくなる可能性が懸念される24年問題について、物流企業をはじめ、荷主や一般消費者への周知を図る。
特設ページでは、トラックドライバーが不足している現状と共に、24年問題に対し何も対策を行わなかった場合、営業用トラックの輸送能力が24年には14・2%、30年には34・1%不足する可能性があるとの試算を提示。荷主側では、必要な時に必要なものが届かず、輸送を断られる恐れがあり、一般消費者側では、当日・翌日配達の宅配サービスが受けられず、水産品や青果物といった新鮮なものが手に入らなくなるかもしれないといった問題を提起した。
24年問題の解決に向けては、荷主と運送企業が連携して、荷待ち時間や待機時間の削減、労働環境の改善、リードタイムの延長などに取り組む必要性を示した。荷主に対しては、ドライバーの労働環境改善や働き方改革に取り組むための適正な運賃や運送以外に発生する料金の収受への協力を要請。一般消費者にも、宅配の再配達を減らす配慮やまとめ買いによる運送回数削減を求めた。
さらに、荷主と運送企業の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン(指針)をダウンロードできるようにした。
■「物流の2024年問題」特設ページのURL https://jta.or.jp/logistics2024-lp/