• 船・鉄道

23/06/12

JR貨物、グリーンボンドで資金調達

 JR貨物(本社・東京、犬飼新社長)は6月9日、環境改善効果が高いプロジェクトに充てる公募社債「グリーンボンド」の発行条件を決めた。機関車の新製や東京レールゲートEAST建設費などの資金を調達する。

             導入車両「ECOーPOWER桃太郎」

 発行総額は100億円で、第3回、第4回社債として各50億円とする。発行年限は第3回社債が10年、第4回社債が20年で年利が異なる。野村証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が主幹事証券会社となる。
 JR貨物は、今回のグリーンボンドで調達した資金で機関車を新製し、老朽化した旧式機関車から置き換える。故障の発生を予防して安定輸送を確保し、貨物   輸送サービスの向上を図る。導入車両は、EF210形式直流電気機関車「ECOーPOWER桃太郎」。主な運行線区は東北線、高崎線、東海道線、山陽線、予讃線。

                    東京レールゲートEAST(外観)

 また、2022年7月に都内の東京貨物ターミナル内にしゅん工した東京レールゲートEAST建設費のリファイナンス資金にも充当する。東京レールゲートEASTでは、集荷・配達・保管・荷役・こん包・流通加工などの一貫した物流サービスを入居テナントに提供している。他には、仙台貨物ターミナル駅移転工事、老朽化した鉄道施設の更新などにも資金を充てる。
 JR貨物は全国をつなぐ幹線物流鉄道ネットワークの強じん化と、貨物駅の物流結節点機能の強化を進めており、昨年3月にもグリーンボンドを発行している。