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23/06/12

適正化・生産性向上ガイドライン、荷主・物流に対策を要請

 物流の適正化と生産性向上のため、国土交通省と経済産業省、農林水産省は2日、発・着荷主、物流企業が早急に取り組むべき内容をまとめたガイドライン(指針)を策定した。荷主、物流業界に周知した上で、年内にも業種・分野別に自主行動計画を作成させ、施策に取り組んでもらう。
 ガイドラインは、政府がまとめた政策パッケージを踏まえたもの。ドライバーの残業上限規制に伴う2024年問題で輸送力不足が懸念される中、パッケージでは商慣習の見直し、効率化、荷主・消費者の行動変容を柱に取り組み方針を示した。一方、24年問題は早急に対応する必要があることから、発・着荷主、物流企業に求める取り組みと、対策として推奨する内容をまとめた。
 発・着荷主には、業務の効率化・合理化や契約の適正化を求める。例えば、効率化・合理化では、1運行当たりの荷待ち・荷役時間の合計を2時間以内とするルールを設定。来年法制化する規制的措置で、一定規模の企業に義務付けられる物流管理統括者についても前倒しで選任し、責任者の役員が社内の物流適正化、生産性向上の交渉・調整を行う必要がある。

発・着荷主ごとの内容設定

 契約の適正化では、契約にない荷役作業があった場合、発・着荷主の間で誰が料金を払うかを明確にし、運賃とは別に対価を払うことを明記。契約の書面化、コスト上昇分の適切な転嫁についても求めていく。
 また、発荷主、着荷主ごとに取り組む内容もまとめた。発荷主には、物流企業への出荷情報の事前提供や物流コストの可視化、発送量の適正化を要請。着荷主には、発注から納品までの十分なリードタイムを確保するとともに、短くせざるを得ない場合は、自ら輸送手段を確保することを盛り込んだ。
 ガイドラインでは、物流企業が取り組む内容も示し、共通事項では業務時間の把握・分析、長時間労働の抑制、契約内容の見直しを明記。運送モードに応じて実施が求められる個別事項では、荷待ち・荷役時間の実態把握、多層構造の是正、標準的な運賃の積極的な活用を求めた。
 3省は業種・分野別に自主行動計画を作成してもらった後、それぞれの荷主企業、物流企業に計画を実践してもらう考え。いち早く対策を講じることで、24年問題による物流の停滞防止を図る。