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23/06/12
国交省、港整備で農水産物輸出増
国土交通省は農林水産省と連携し、国内の港にある物流施設を整備することで、港近郊の各産地の農林水産物や食品の輸出を増やす取り組みを推進している=表。
政府は、2030年までに農林水産物と食品の輸出額を5兆円にする目標を掲げている。
達成へ国は、コンテナやシャーシへ積み替えられるドックシェルターやエアカーテン付きバース、流通加工施設、保冷コンテナへの電源供給施設の建設にかかる費用を支援する制度を、17年度に創設した。
これまでに石狩湾新港や苫小牧港など北海道6港、清水港(静岡県)、堺泉北港(大阪府)、八代港(熊本県)で助成してきた。例えば、石狩湾新港では20年3月、冷凍コンテナ用コンセントを92口増設し計242口とした。エアカーテンと抗菌パネル付きバースも設置した。
堺泉北港では今年3月末、港内の物流センターにドックシェルター付きバースを2つ整備。外気に触れず、新鮮なままコンテナへ青果を積み込める体制を整えた。
志布志港で保冷施設新設へ
今年度は新たに、志布志港(鹿児島県)で冷凍・冷蔵施設の新設とお茶などの常温品を扱う上屋の屋根改良へ助成する。米国、中国、台湾、香港への輸出を増やし、志布志港で30年に36億円(21年比1・7倍)の輸出額を目指す。
国交省は輸出拡大へ、助成する港を増やす方針だ。