• 物流企業

23/05/26

JR貨物、6月から武田薬品のPTP包装廃材リサイクルに輸送で貢献

 JR貨物(本社・東京、犬飼新社長)は6月1日、武田薬品、オリックス環境と提携し、医薬品PTP包装廃材のリサイクルの取り組みを開始する。環境負荷低減を目指し、トラック輸送よりも二酸化炭素排出量が少ない貨物鉄道輸送サービスで貢献する。
 山口県光市の武田薬品光工場から排出される年間約101トンの廃材のうち、95%の再生利用を目指す。千葉県船橋市のオリックス環境の産業廃棄物処理工場に向けた輸送の大部分を、貨物輸送に切り替える。JR貨物の12フィートコンテナに積載し、山口県周南市の新南陽駅から東京都の隅田川駅へ輸送する。
 PTP包装は、プラスチックシートにアルミニウムを張り付けて錠剤やカプセルを閉じ込める形状。オリックス環境が今年1~3月、材質別の剥離や再生利用について実証した。5月にはPTP包装廃材などの剥離に伴う産業廃棄物処分業の許可を取得した。
 武田薬品のPTP包装廃材の処理はこれまで、焼却の熱エネルギー回収や残渣再利用などのサーマルリカバリーにとどまっていた。今回の3社の企業連携で、モーダルシフトを含めた産業廃棄物の再資源化を推進し、環境負荷低減に向けて包括的に取り組む。