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23/05/24

三菱倉庫、Hacobuに出資 業務効率化へ「MOVO」活用

 三菱倉庫(本社・東京、斉藤秀親社長)はこのほど、Hacobu(=ハコブ、本社・東京、佐々木太郎CEO)に出資した。第三者割当増資の一部を引き受け、ハコブとの連携を強化。ハコブの物流情報プラットフォーム「MOVO(ムーボ)」を活用し、サプライチェーンの輸配送の動きを可視化する。ドライバーの労働時間規制強化に伴う「物流の2024年問題」を見据え、輸配送業務効率化を図る。
 三菱倉庫は24年度を最終年度とする中期経営計画で、先端技術の活用による高付加価値サービスの開発を基本方針に掲げている。今回の出資と併せ、4月6日にはハコブと資本業務提携を締結。ハコブを重要なパートナーと位置付け、目標達成に向けた取り組みを加速する。
 また、両社は22年から、三菱倉庫グループの二酸化炭素排出量の可視化に取り組んできた。「スコープ3」と呼ばれる、サプライチェーン上の間接的な二酸化炭素排出量を含めて可視化する共同実証を行っている。取り組みを通じ、さらなるイノベーションの創出やESG(環境・社会・企業統治)経営・SDGs(持続可能な開発目標)への対応を進める。
 ハコブは今回、新規の機能・アプリケーションの開発に向け、三菱倉庫をはじめとする複数社から総額で15億円規模の資金を調達。6月にはドライバー向けの新たなアプリケーションを公開し、ムーボ使用時の利便性をさらに向上する。今後も働き方改革につながるビッグデータの活用、ドライバー・荷主・物流センターをつなぐコミュニケーションツールの開発を目指す。