- 物流企業
23/05/22
山九、大阪府高石市に化学品専用倉庫8棟を開設
山九(本社・東京、中村公大社長)は5月16日、大阪府高石市に化学品専用倉庫を開設した。計8棟整備し、関西最大級の拠点となる。一部は温度管理品に対応することもでき、医薬品や電子部品材料、リチウムイオン電池といったさまざまな貨物の獲得を目指す。
近年高まる危険品倉庫需要に対応することが目的。同社は鹿島(茨城県)、四日市(三重県)、北九州(福岡県)など7カ所で、総延べ床面積約1万4800平方メートルの化学品倉庫を運営しているが、供給量が足りず、新たな倉庫が必要と判断した。
「山九関西ケミカルセンター」の所在地は高石市高砂2ノ1。約2万7000平方メートルの敷地に、延べ床面積1000平方メートルの危険品倉庫を8棟開設した。1類、2類、4類、5類の危険物に対応できる。8棟のうち、4棟には2~25度の温度管理機能を持たせた。
新倉庫には大型ひさしを設け、雨天時も効率良く作業ができるほか、海上コンテナ作業にも対応できる高床式倉庫も1棟設置。近隣の高速道路を使えば、約20分で阪神港や関西国際空港に移動可能な立地の良さを生かし、顧客に輸出入貨物のストックポイントとして活用することも提案するという。
またBCP(事業継続計画)やセキュリティー対策も徹底。路面は耐久性を向上させながら、二酸化炭素削減に貢献する廃ペットボトル入りのアスファルト舗装を採用しており、油水分離槽を備え、雨水・排水に含まれる油が、海に放流することを防ぐことができる。