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23/05/19

セイノーHD、江丹別地域で路線バスを活用した貨客混載を開始

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は5月17日、北海道旭川市江丹別町で、地元企業と連携し、路線バスを活用した貨客混載輸送プロジェクトを開始した。商品をバスに積み付ける出荷作業を、宅配企業に代わり地域内の生産企業が自ら行うことで、ドライバー不足や地元路線バスの維持といった課題解決につなげる。
 旭川市内の数社で構成する「道北集約出荷・地域配送改善プロジェクト(PJT)」と、江丹別町、旭川市中心部を結ぶ路線を運行する道北バスと協働する。
 PJT参加企業が、個配こん包した荷物などを地域輸送ケースへ入れ、道北バスへ積み込む。江丹別から旭川中心部へ輸送後は、荷物をケースから取り出し、輸送企業や納品店舗に引き渡す。PJTが一連の業務を請け負い、その後、各社の既存配達網に引き継ぐ。
 セイノーHDは2022年6月から、各社が個々に発送していたものを一括受託することで、発送業務の改善を含め、最適な配送手段で顧客に届ける仕組みを構築してきた。今回、貨客混載輸送を組み合わせ、さらなる業務改善を図る。
 江丹別と旭川中心部は片道25キロメートルの距離にあり、集荷や現地での積み込みを含めると、約2時間半かかっていた。貨客混載により、時間を大幅に短縮し、ドライバーの残業上限規制に伴う24年問題の解決や、路線バスの存廃問題解決に貢献していく。

貨客混載プロジェクトの輸送フロー