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23/05/11

日野自動車など、中部空港制限区域内で路面清掃車の自動運転の実証開始

 日野自動車(本社・東京都日野市、小木曽聡社長)は5月10日から約3週間、加藤製作所、新明工業、中部国際空港と共に、滑走路や誘導路を含む空港制限区域内で、路面清掃車のレベル2自動運転の実証実験を行っている。現場作業の安全性確保や生産性向上、労働力不足などの課題解決に向けた取り組み。空港制限区域での路面清掃車による自動運転は日本初という。
 実験車両は1台。レベル2相当の自動運転に対応した小型トラック「デュトロ」をベース車両として、加藤製作所が清掃車を製作し、新明工業が自動運転に必要な改造を実施。レベル2相当の自動運転では、ドライバーが周辺監視を行い、ハンドル、アクセル、ブレーキ操作を自動化する。
 実証実験では、清掃区間までドライバーが運転し、区間内は自動運転に切り替え路面を清掃する。架装部分の清掃装置は、タブレット操作により自動運転と連動して自動で清掃作業を行う。時速20キロメートル以下で走行。車両の走行位置や経路は、GPSデータ、光で周辺環境を立体的に捉えるライダー、赤外線カメラで把握し、障害物を検知すると自動停止する。滑走路や誘導路を含む夜間・単調作業での安全運行や、重複清掃・清掃漏れの削減による清掃品質・効率向上の確認、準中型免許で運転可能な小型トラックをベースとした路面清掃車の有用性についてデータを取得する。4社は結果を踏まえ、空港制限区域内での高機能化させた路面清掃車の実用化に向けて検討を進めていく。

 

車両外観