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23/05/10

海事協会、無人航空機の認証制度ガイドラインを策定

 

海事協会が発行したガイドラインの表紙

 日本海事協会(坂下広朗会長)はこのほど、国土交通省により登録された無人航空機登録検査機関として、機体の安全性認証検査の円滑化を図る指針「無人航空機型式認証検査ガイドライン(安全基準編)」を発行した。ドローンをはじめとした無人航空機のさらなる活用拡大を後押しする。
 新たなガイドラインは、飛行区域内の第三者の立ち入りを管理する措置を講じる必要がある「第二種型式認証」のうち、早期の申請が予想される最大離陸重量4キログラム未満のものと、同4キログラム以上25キログラム未満のものを対象としている。航空法に基づく安全性基準への適合性を示す方法をガイドラインとして取りまとめ、メーカーなどの申請者の作業円滑化を図る。
 海事協会は国交省が認めた登録検査機関として、ガイドラインを通じ、型式認証と機体認証の検査を行う。型式認証は、主に量産機を対象とした安全性に関する検査の簡略化を図る制度で、型式(モデル)ごとに機体の強度、構造、性能について検査。設計と製造過程が安全基準・均一性基準に適合するかを判断する。機体認証は、各機体の強度、構造、性能について、設計・製造の過程と現状が、安全基準に適合するかを検査する。
 型式認証を受けたモデルについては、機体認証の検査の全部または一部が省略される。
 海事協会は、無人航空機の安全性認証へのニーズ拡大に対し、型式認証の制度を活用した効率的な機体の検査を実施することで、「空の産業革命」とも呼ばれる無人航空機のさらなる利活用につなげる。