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23/04/24

住友ゴム、タイヤ製造で水素と太陽光活用し脱炭素化実現

 住友ゴム工業(本社・神戸市、山本悟社長)は4月18~19日、白河工場(福島県白河市)で、水素と太陽光発電を活用するタイヤの製造施設を関係者に公開した。国内初の取り組みで、製造時の二酸化炭素排出量をゼロにできる。
 取り組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けたもの。実証実験を重ね、今年1月から、製造時のカーボンニュートラル(炭素中立)を達成した量産タイヤ「ファルケン アゼニスFK520」の生産を開始した。

製造時のカーボンニュートラル(炭素中立)を達成した量産型タイヤ

 白河工場では、ゴムを金型に入れ、熱と圧力を加えて化学反応を起こしタイヤにする工程で、水素ボイラーで発生させた蒸気を供給。電力も太陽光発電を導入することにより、従来使用していたシステム以上の発電が可能になったという。
 エネルギーの地産地消モデルの構築も進めており、水素はレゾナック・ガスプロダクツの郡山市の製造拠点から供給。4月中旬には、グリーン水素を製造する浪江町の福島県水素エネルギー研究フィールドからも一定量を受給した。輸送では、住友ゴムの従業員が考案したキャッチコピーをラッピングした水素トレーラーを走らせている。