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23/04/21

物流連懇親会、ヤマトHD長尾社長が「持続可能物流」で講演

 日本物流団体連合会(池田潤一郎会長)は4月19日、会員への情報提供や会員相互の情報交換・交流を目的とした「物流連懇談会」を都内で開催した。会員企業の代表者や幹部など77人が参加。ヤマトホールディングスの長尾裕社長が「サステナブル(持続可能)な物流の実現に向けて」と題する講演を行った。

講演する長尾ヤマトHD社長

 長尾社長は、社会や消費行動の変化に対応しながら創業以来さまざまなイノベーション(革新)を創出してきたヤマトグループの歩みを紹介。宅配サービス「宅急便」が社会インフラとして認知されてきた中、暮らしやビジネスの変化に対応した物流を求める社会の期待に沿うべく経営構造の改革を実行することで、持続可能な物流と社会を目指す意義を語った。
 ヤマトグループが目指すサステナブル経営については、「社訓・経営理念を体現した経営を実行し、ステークホルダー(利害関係者)の満足実現のため、SDGs(持続可能な開発計画)とESG(環境・社会・企業統治)を組み込んだ事業活動で企業価値向上を図り、社会に貢献することにある」と説明。グループの環境ビジョンで掲げた具体的な取り組みや、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を示した。
 さらに、社員が生き生きと活躍できる職場環境の整備や人権・多様性を尊重する企業風土醸成といった取り組みを紹介。宅急便ネットワークの高度化、より便利で快適な生活関連サービスの創造、革新的な物流システムの開発を通じ、豊かな社会の実現に貢献するという経営理念を示し、講演を締め括った。