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23/04/07

NX総研、23年度4~6月の荷動き指数マイナス5

 NX総合研究所(本社・東京、広島秀敏社長)は、2023年度4~6月の荷主の出荷動向を示す荷動き指数は、1~3月実績比7ポイント増のマイナス5の見通し=表。22年度に続く低調傾向で、この先も下振れの可能性が大きいとみている。
  

 

 23年度の国内貨物輸送の総輸送量は、前年比0・5%減の41憶7400万トンの見通し。品目別輸送量では、消費関連貨物は22年度の大幅減の反動などから、前年比0・7%増とプラスへの反転を見込む。ただし、価格高騰の影響で、日用品・食料工業品・農水産品などではやや低調な荷動きを予想している。
 生産関連貨物は世界経済の先行き不透明感に加え、原材料・燃料価格の高止まり、さらに鉱工業生産の伸び悩みなどで、通年で同0・1%の微増にとどまると予測。鉄鋼・化学工業品は低調、一般機械や自動車も伸び悩むとみる。
 建設関連貨物は同1・5%減の見込み。公共投資に小幅なプラスが予測されるが、大規模土木工事が期待できず、新設住宅の着工数も減少。輸送量をプラスに押し上げるには至らないとみる。建設業界の人手不足も懸念材料だ。

(出所:NX総合研究所)調査は2023年3月初旬、製造業・卸売業の主要2500事業所を対象に実施。691社からの回答をまとめた

 

 輸送機関別でみると、JRコンテナは22年度1~3月期以降はゆるやかな回復基調。「物流の2024年問題」も増送を後押ししている。車扱いを含むJR全体の23年度通期実績は同0・2%増で4年ぶりにプラスに反転する見通し。
 このほか、営業用自動車は同0・1%の微増、自家用自動車は同2・1%減と低調に推移、内航海運は同0・7%増。国内航空は復便による供給力の増加を見込むが、輸送量は同3・8%増にとどまるとみる。
 また、国際貨物輸送のうち、外貿コンテナ貨物の輸出は同1・8%増、輸入も同1%増の見通し。海上輸送の混乱が22年度中に緩和され、23年度は下期にかけて世界経済が回復基調へ。ただし、物価上昇や円安基調で消費財の荷動きは伸び悩みそうだ。生産財は国内工場の生産回復・正常化で、生産用部品・部材などの堅調な荷動きを予測。また、生産拠点の国内回帰などを見込む。
 国際航空貨物の輸出は同1・8%減の見通し。ウクライナ情勢や経済減速の長期化で、特に欧州線では同5%超の減少を予測。半導体関連も対中輸出規制の強化などで失速・低調とみる。輸入は同0・6%増で、生産財の部品調達などの回復・拡大を見込んでいる。