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23/04/03

政府、24年問題で閣僚会議を開催、6月上旬にも対策まとめ

 政府は3月31日、首相官邸で、トラックドライバーの残業上限規制に伴う「2024年問題」に対応するための関係閣僚会議を開催した。6月上旬までに、物流企業間の商慣習の見直し、物流の標準化・効率化などを柱とした緊急の政策パッケージをまとめる。残り1年間で具体的な成果が得られるよう、関係省庁一体となった取り組みを加速させる。
 「わが国の物流の革新に関する閣僚会議」は官房長官を議長とし、経済産業相、農林水産相、国土交通相が副議長を務める。厚生労働相、内閣府特命担当相(消費者・安全担当)などの他、公正取引委員会委員長にも出席を求める。
 岸田文雄首相は会合で、残業上限規制の適用まで残り1年となる中、「何も対策を講じなければ物流が停滞しかねない」と指摘。「わが国の物流革新に向け、政府一丸となり、スピード感を持って対応しなければならない」と強調した。
 今後は6月上旬にも、緊急で取り組む対策を政策パッケージとしてまとめ、1年間で具体的な成果を得られるように取り組む。対策策定は3つの方向性を軸に検討する方針で、荷主・物流企業間の商慣習を見直し、長時間の荷待ち、契約にない付帯作業などの解決を目指す。生産性を高めるため、物流標準化・効率化に取り組む。荷主と消費者の行動を変える仕組みも導入する。

省庁挙げた取り組み進むも

 来年4月のドライバーの残業上限規制の適用を見据え、これまでは国交省が中心となり、荷主と運送企業の適正取引推進や、ドライバーの長時間労働是正に向けた取り組みを展開。厚労省、公取委も取引環境改善に動いている。
 一方、業界では多くの課題が山積。国交省は20年に標準的な運賃を告示したが、全体の届け出率は53・5%にとどまる。荷主都合の荷待ちをはじめ、長時間労働につながる行為も改善できておらず、今年に入り、24年問題は国会で度々取り上げられていた。
 岸田首相は3月27日の参院予算委員会で、24年問題の対策について、「政府として迅速に対応する必要がある」とし、政府一体となった新たな取り組みを進める考えを示していた。