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23/03/28

厚労省、指針改正でドローンによる劇薬配送可能に

 厚生労働省は3月16日、医薬品のドローン配送ガイドライン(指針)を改正し、病院での使用が多いインスリンなどの劇薬について、物流企業がドローンで配送することを認めた。物流企業から配送可能な薬剤拡大の要請があり、対応した。
 国によるドローン配送実証に参加した物流企業から、インスリンや血圧を下げる降圧剤など、病院での使用割合が高い医薬品の配送を求める声が上がっていた。ドローンを使えば、離島への主な運送方法の船よりも早く届けることができる。
 このため厚労省は、従来の風邪薬や目薬といった市販物と一部の医療用医薬品から、対象を拡大することにした。劇薬を運送する場合、薬機法に基づく、卸との取引記録の作成など慎重な対応を物流企業に求めている。
 一方、盗難や紛失を防止するため、厳格なこん包が求められる向精神薬や、エックス線検査などで使われる放射性医薬品は、災害時以外、当面の間、ドローンでの運送を認めない。