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23/03/10

三菱ふそう、3月9日に新型モデル「eCanter」の受注開始

 三菱ふそうトラック・バス(本社・川崎市、カール・デッペン社長)は3月9日、電気小型トラック「eCanter」の新型モデルの受注を開始した。ユーザーの多様な物流ニーズに対応するため、シャシのラインアップを充実させるとともに、モジュール式バッテリーを採用し、用途に合わせた車種を選択できるようにしたのが特長。先進安全機能も大幅に拡充することで、ドライバーの安全運転を支援する。

新型モデルは車両ラインアップを拡大し、多様な輸送ニーズに対応する

 新型モデルは独自開発の電気アスクルを採用し、プロペラシャフト(回転軸)をなくしてドライブトレイン(駆動系部品)をコンパクトにすることで、シャシや架装のバリエーションを拡大。国内モデルは計28型式のシャシラインナップから、最適な車体を選ぶことができる。モーター式の動力取り出し装置を採用した結果、ダンプ、キャリアカー、脱着車などの架装も可能になった。

航続距離で車種選択

 また、従来の総重量7・5トンクラスに加え、5トン~最大8トンクラスまでを提供。キャブも従来モデルと同じワイドキャブの他、小回りの利く標準幅キャブ、中型トラック「ファイター」と同等のEX拡幅キャブの3種類を展開する。
 前輪軸と後輪軸との距離に応じ、バッテリーを最大3個まで搭載できるモジュール式バッテリーの採用により、ラストワンマイルから長距離まで用途に合わせた車種の選択ができるのも特長。バッテリー1個搭載のSサイズの航続距離は116キロメートル。2個搭載のMサイズは236キロメートル、3個搭載のLサイズは324キロメートル。
 新型モデルは先進安全機能を拡充しており、衝突被害軽減ブレーキ機能を持つ左折巻き込み防止機能、衝突被害軽減ブレーキのほか、自動でハイビーム・ロービームを切り替える機能やバックアイカメラシステムなどを標準装備。運転注意力の低下を警告するドライバー注意監視システムのオプション搭載も可能で、これまで以上に安全運転を支援する。
 他にも、新型モデルでは全車種で、テレマティクス機能「トラックコネクト」を10年間無料で提供。残走行距離やバッテリー残量、バッテリーが新品に対してどの程度容量が残っているかの健康状態を、トラックコネクトのポータル上に表示できる。オプションで、最も電力料金が安い時間帯にタイマーをセットし、充電する「充電管理システム」も提供する。
 希望小売価格はSサイズバッテリーの場合、標準キャブ、標準ボデー、全低床仕様で1370万500円、Lサイズバッテリーの場合はワイド拡幅キャブ、全低床仕様で2005万800円(いずれも税込み)。