• 行政・業界団体

23/03/07

国交省、荷主実運送などに多重下請け状況聞き取り

 国土交通省は3月中に、トラック運送業界の多重下請けの状況を荷主、実運送企業、利用運送企業に聞き始める。4月をめどに結果をまとめ、多重下請けの是正や契約条件の明確化を図りたい考えだ。
 2月8日に国交省などは、トラックドライバーの長時間労働抑制を図る中間まとめを提示。下請けの是正と契約条件の明確化を図る方針を示した。
 聞き取りでは荷主に対し、何次請けの運送企業がどの場面の輸配送を請け負っているかの把握有無や多重下請けによる運送企業とのトラブルの実態を聞く。実運送会社や利用運送会社には、元請けと真荷主、元請けと下請けの契約書面化の現状を確認するとともに、契約書に記述がない荷役の実施有無を尋ねる。実運送会社には元請け、下請けの両方に話を聞く計画だ。
 国交省は多重下請けにより、末端の運送会社への下払い額が低くなることや、発・着荷主が輸配送を行う企業を知らない結果、トラブル発生時にどの企業に責任があるかが見えないことを問題視している。発荷主と運送企業間で契約書がないケースもあることから、同省は実態を把握する。