• 物流企業

23/02/17

ニチレイロジ、ベトナムの物流企業と合弁会社を設立

 ニチレイロジグループ本社(本社・東京、梅沢一彦社長)は2月中に、ベトナムの物流会社と定温物流などの合弁会社を設立する。2024年度中の新センター設立に併せ、事業を開始する。同国は農林水産品を中心とした輸出商材の成長市場で、きめ細かな温度管理が不可欠な低温物流市場の取り込みを図る。
 1月31日、ベトナムの物流企業Tan Bao An Logistics(TBA)と合弁会社設立の契約を結んだ。合弁会社名は「Nichirei TBA Logistics Vietnam」で、資本金約27億円。23年度中にニチレイロジが85%、TBAが15%を出資する。冷蔵倉庫業と利用運送業を手掛ける。

新センターは24年度中に開設し、同時に合弁会社の事業を開始する

 両社は24年度にも、ホーチミン市中心部から約20キロメートルのベトナム南部・ロンハウ工業団地に冷蔵倉庫を新設し、開設と同時に合弁会社の事業を開始する。収容パレット枚数は約2万パレット。輸出貨物の取扱拡大が期待されるヒエップフック港への利便性の良さも生かし、将来的にはベトナム国内の定温物流だけでなく、進出済みのタイ、マレーシアとの連携も視野に入れた事業を展開する。
 ニチレイロジは1988年のオランダを機に、欧州、中国、タイ、マレーシアと積極的な進出を続け、22年3月期の海外事業連結売上高は459億円と、全体の2割を占めるまで成長している。ベトナムは中間所得層の増加に伴う生活水準の向上で、輸入商材や小売関連商材の需要が高まっており、自社所有の冷蔵・冷凍トラックで小売り向けの輸配送を手掛けるTBAと連携し、市場の取り込みを進める。