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23/02/16

スカイドライブ×大林組、建築現場で物流ドローンの試験運用を開始

 スカイドライブ(本社・愛知県豊田市、福澤知浩社長)は、建設大手の大林組と共同で、横浜市栄区の橋梁(きょうりょう)建設現場で物流ドローン「SkyLift」を用いた資材運搬の試験運用を開始した。物流ドローンの導入で、これまで急傾斜地や、クレーンの設置が困難な現場で作業員が行ってきた資材運搬の自動化を後押しする。
 人口集中地域に位置する橋梁建設現場で重量物運搬用の物流ドローンを自動自律飛行させるもので、国内初の取り組み。

重量物運搬が可能な物流ドローン「SkyLift」

 

 試験では、現場内の朝礼広場から桁上空30メートルの荷下ろし地点まで、H型鋼、単管クランプ、ボルトナットなど最大20キログラムの資材を機体固定式ボックスで運搬。着陸せずに荷物を上げ下ろしするホイスト機構を備えた機体は、ワイヤーで荷物を地上まで降下させ、つり荷が接地するとフックが自動で外れる仕組みだ。

試験運用が始まった「SkyLift」の飛行経路

 

 ドローンは、飛行距離約100メートル、鉛直距離約20メートルの桁上まで資材を運搬。自動自律飛行で定期的に建設中の構造物上へ資材を運べることを確認した。
 人口集中地域では飛行の際、特別な申請が必要で高い安全性も求められる。スカイドライブと大林組は2019年から共同で建設現場での重量物の運搬が可能な物流ドローンの活用の検討を行い、高速道路現場などで試験を行ってきた。両社は今後も試験運用を重ね、現場に適した機体の開発や活用方法を検討していく方針だ。