• 行政・業界団体

23/02/07

国交省、パレットの課題を冷蔵倉庫協会などに聴き取り

 国土交通省は1月19日に開催した分科会で、パレットの平面サイズや回収方法の標準化を目指し、現状や課題を、日本冷蔵倉庫協会と青果卸の東京青果に聞いた。賃借料金の見直しや荷物特性に対応した措置、パレットの管理意識醸成を求める声が出た。
 分科会では、パレット利用がさらに見込める荷種を選択し聞き取りを実施。日冷倉協はT12型(平面サイズ1000×1200×高さ130ミリメートル)を会員の7割超が利用しており、普及拡大に向け、レンタルパレットが使えるとした。半面、特に原材料は冷蔵倉庫での保管が2カ月程度と長期なことから、長く借りる会員に対する賃借料の値下げを要望。倉庫内で結露が発生してもパレット上の荷物が滑らないようにする措置も求めた。
 東京青果は、市場での回収忘れや、輸入青果が積載されたものの転用で所有者が不明になったパレットを1990年代から主に活用。一方でレンタルパレットを使い始めたのが2015年からと経験が浅く、「卸が市場で所有者や保有形態を確認せず、仲卸や量販店までの輸送で、同じパレットを使ってしまうことがあり、管理意識の醸成が必要」とした。

回収方法も議論開始へ

 今年度中に行う次回の会合では物流・荷主の業界団体へ意見を聞くほか、パレット運用に関する議論を始める。物流企業や荷主にとって利用しやすいパレット保有形態、回収方法、荷物を積み付ける際の高さを検討していく方針。