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23/02/07
堀内自動車局長、標準的な運賃期限を前に延長検討の必要性示す
国土交通省の堀内丈太郎自動車局長は1月26日の会見で、持続可能な物流に向けた検討会が中間まとめで、標準的な運賃の延長検討の必要性を盛り込んだことに関し、「トラック業界の意見や関係する議員の評価を聞き、(最終的に)どの形で議論するかの結論が出される」と前置きした上で、「(効果を考えると)客観情勢で見れば延長が必要なのではないか」との考えを示した。
国交省と経済産業省、農林水産省の合同検討会は、1月17日に示した中間まとめで、標準的な運賃と国土交通相による働き掛けについて、「荷主と運送企業の適正取引で一定の役割を果たしている」と評価。一方、いずれの措置も来年3月末で期限切れとなることを踏まえ、「延長など所用の対応を検討する必要がある」と提起していた。
これを踏まえ、堀内局長は「(ドライバーに)全産業平均に見合う賃金を支払うには、これくらいの運賃が必要になるという物差しとして、標準的な運賃は大きな効果がある」と言及。一方、「(届け出率の)約50%が十分かと言えばそうではない。(標準的な運賃を活用した)契約を結べていない企業があることを考えると、道半ばと思っている」とした。
来年3月末で期限切れを迎えることには、「不十分な状況の中で終わってしまうのは、いかがなものかという考えはある」とし、業界や議員などの関係者と十分に話し合った上で、今後の方針を決めることになるとの見解を示した。