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23/01/31

西濃×福通、初の「合同運転手教育」SDGsの協創事業で

 西濃運輸(本社・岐阜県大垣市、小寺康久社長)と福山通運(同・広島県福山市、小丸成洋社長)は1月28日、都内で「初任運転者教育」を合同開催した。初の取り組みで、1月に中途入社したドライバー16人が参加。両社の安全担当者が講師となり、座学と実車研修を通じて不可欠な知識を学んだ。

合同教育には、西濃8人、福通8人の計16人が参加した

 取り組みはSDGs(持続可能な開発目標)を実現するため、セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)と福通が進める協創事業の一環。SDGsのうち、「すべての人に健康と福祉を」の目標を達成する施策として、昨年、両社で話し合いを重ねた結果、交通安全教育の共同実施を決めた。
 西濃は実車を使った教育などで、福通は映像を使った教育などで特長があり、両社が互いの良さを吸収し合い、教育の質を高める狙いがある。

うまいと思わないが重要に

 合同研修は西濃の東京支店で行われ、両社8人ずつが参加。前半は座学が組まれ、トラックを運転する心構え、安全書くのための順守事項、車両の構造上の特性について、講師によるテキストを使った講義の他、DVDの映像やグループ討論を交えながら教育した。
 後半は実車教育が行われ、新人ドライバーを集配トラックに乗せ、正しい運転姿勢や死角がどう見えるか、日常点検箇所と部品の役割などを教えた。講義前には、福通の講師が経験を交え、「事故は1人立ちしてからが多い。自身の運転を決してうまいと考えず、学んだことを実践してほしい」と呼び掛けた。

ドライバーがトラックに乗り込み、死角などを学んだ

 両社は研修で良かった内容を持ち帰り、今後の教育に生かす考え。参加者の意見も分析し、内容をより充実させながら、合同教育を継続・拡充することも検討していく。