• 行政・業界団体

23/01/26

国交省、深夜割24年度中に見直し

 国土交通省は2024年度中に、高速道路の深夜割引制度を見直す。対象時間を現在の午前0~4時から「午後10時~午前5時」に拡大する半面、対象時間に走行した分のみ割り引く仕組みに変更する。高速道路の料金所周辺では深夜割引待ちのトラックの滞留が問題で、料金制度の見直しを図り、ドライバーの労働環境を改善する。
 深夜割引はETC搭載車を対象とした制度。対象時間の午前0~4時に走れば、その前後に走った分も含め3割引を受けられる。一方、東名高速道路の東京本線料金所をはじめ、対象時間に近づくと、料金所周辺で、深夜割引を待つ一部運送企業のトラックが路上に停止し、安全とドライバーの労働環悪化が問題視されてきた。
 このため、国交省は24年度中に仕組みを変更する。具体的には、対象時間を午後10時~午前5時に広げた上で、その時間帯に走行した分だけ3割引を適用する。長距離ユーザーの負担軽減を軽減するため、長距離割引率も拡充し、現在200キロメートル以上で一律30%としているのを、400~600キロメートルで40%、600~800キロメートルで45%、800キロメートル以上で50%とする。
 また見直しから5年程度、激変緩和措置も適用し、深夜割引の時間帯に一定以上の距離を走り、さらに1000キロメートル以上走行した場合、1000キロメートル以上走行した分を深夜割引の対象距離に加算する。午後10時台に高速道路から出た場合は、割引率を3割引から2割引に縮小する。