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23/01/17

セイノーHDら4社、三重県とドローンでトラックとの連携も含む実証実験

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)、デロイトトーマツコンサルティング、エアロネクスト 、日本航空は1月13日、三重県とドローン物流の事業モデルの検証で実証実験を実施した。
 地域課題である「買い物難民」問題の解決に向けた実験で、伊賀市で行った。エアロネクスト製の物流専用ドローン「エアトラック」が、せせらぎ運動公園(同市平田)から大山田東グラウンド(同伊賀市大山田地区)までの約9キロメートルを飛行。3キログラムの菓子セットを20分で届けた。
 大山田地区の住民からは「せんべいも割れておらず完璧な状態で受け取れた。こんなにも素早く手元に商品が届くのはありがたい」などの声が聞かれた。
 また、この実験と併せて、日本初の宅配トラックと連携したドローン物流の効率化検証も実施した。約3キログラムの宅配荷物を、三重西濃運輸上野支店(同市千歳下水)からせせらぎ運動公園までトラックで運び、その後、先にある大山田東グラウンドまでを、ドローンに載せ替えて輸送した。
 これら実証実験は、三重県が2022年度に実施している先進的なドローン物流調査事業の一環で、デロイトトーマツとの委託契約に基づき、昨年12月に解禁された無人航空機のレベル4(有人地帯での補助者なし目視外飛行)も見据える。今後は、実験で抽出された課題を踏まえ、その後のドローン物流の事業化を目指す。

ドローンで運ばれた菓子セットを受け取る三重県伊賀市大山田地区の住民