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22/12/26

国交省、来年1月から認定機器で乗務後の自動点呼開始

 国土交通省は2023年1月から、人の代わりにロボットが点呼を行う「自動点呼」を乗務後に限り認める。国の認定した自動点呼機器を使うことが条件で、地方運輸支局などに必要な書類を提出し、認められれば、届け出を行った営業所の所定の場所で実施できる。
 自動点呼は、国交省が進める運行管理の高度化を目指す施策の一環。運行管理に活用可能なICT(情報通信技術)が進展する中、新技術の活用により、ドライバーや運行管理者の負担を軽減しつつ、正しい点呼を確実に行わせる狙いがある。
 自動点呼に当たり、運送企業はなりすましやアルコール検知器の不正使用、所定場所以外での点呼を防ぐための措置を講じることが必要。具体的には、点呼場所の天井などに監視カメラを備え、運行管理者がドライバーの全身の様子を常時、もしくは点呼実施後にはっきりと確認可能な体制を整えなければならない。
 運用前には、運行管理規程に乗務後自動点呼に必要な事項を記載するとともに、ドライバー、運行管理者といった関係者に周知しなくてはいけない。自動点呼機器の使用方法、故障時の対応を指導・教育したり、機器のトラブル時は対面点呼を行える体制を整えたりする要件も設ける。
 使用可能な自動点呼機器は、認定が済み次第、国交省のホームページで随時公表する。事前登録した人以外が点呼を受けることができないよう、顔認証、静脈認証といった生体認証機能を持たせることなどを、機器認証の要件としている。