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22/12/16

ヤマト運輸、全農に冷凍商品DtoC流通スキームを提供

 ヤマト運輸(本社・東京、長尾裕社長)は12月15日、全国農協食品に、冷凍商品のオンライン販売のDtoC(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)流通スキームを提供開始した。保冷拠点などのネットワークを活用し、個人向けのきめ細やかな出荷作業に対応。効率的な流通スキームで、高まる中食需要に応える。
 「全農食品オンラインショップ」は15日、大手EC(電子商取引)サイト「楽天市場」に開設。ヤマト運輸は仕分けターミナルと保冷機能が一体化した拠点を活用し、短期間かつ必要最小限の投資で新たなスキームを構築した。人気商品を組み合わせたセット商品や少量単位での販売が可能で、出荷リードタイムも短縮する。
 全農食品はJA全農グループの食品販売会社。顧客と産地(製造場)をつなぎ、米・果物・農畜産物などの通信販売・外食向け販売を行っている。食品DtoCは、ケース単位で店舗に輸送・納品するコールドチェーンとは異なり、それぞれの顧客に合わせた出荷作業が必要なため、流通スキームの効率化が課題となっていた。
 両社は今回構築したスキームを活用し、取扱商品・セット商品のラインアップ拡充と販路拡大を図る。また、調達・製造領域から販売・流通店舗への納品物流などのBtoB領域のサプライチェーン変革も検討していく。