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22/12/16

JR貨物、全社員に端末配布しITインフラ導入完了

 JR貨物(本社・東京、犬飼新社長)は今年度、次世代IT(情報技術)インフラシステムの導入を完了した。全社員にタブレット端末やスマートフォンを配布し、ITインフラ環境を整備。DX(デジタルトランスフォーメーション)に対応し、業務プロセス改善や企業風土改革を目指す。
 9月30日までに、これまでITインフラ機器が行き渡っていなかった現場を含む全ての社員に機器の配布を完了した。社員一人ひとりが個別の端末から直接、社内ポータルサイトにアクセス。これまで現場から事務所まで戻って確認していた作業や事務担当に依頼していた業務もサイト上で可能となる。
 オンライン会議などのクラウドサービスも活用する。社内会議・打ち合わせ、研修などもオンラインで実施。運行の異常時や災害発生時には、画像や動画も含む詳細な情報共有を図る。また、これまで管理者らが現場向けに紙媒体で掲示していた事故情報などもダイレクトに周知する。
 規定やマニュアル類の閲覧も可能。特に運転士にはこれまで、複数の紙媒体の規定・マニュアルの携行が義務付けられてきたが、ITインフラの活用で物理的な負担を軽減する。
 JR貨物は2018年度から、次世代ITインフラシステムの導入計画を進めてきた。今後、社員らはそれぞれに機器を初期セットアップし、年度内に使用を開始する。