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22/12/13

SGHD、Xフロンティアで不定形貨物搬送も自動化

 SGホールディングス(本社・京都市、栗和田榮一社長)は12月1日、東京都江東区の大規模拠点「Xフロンティア」で、不定形貨物搬送オペレーションの自動化を開始した。1階と3階の佐川急便中継センターに、それぞれ新たな自動化システムを導入。これまで人手に依存していた不定形貨物の自動搬送を実現し、省人化・効率化を推進する。
 1階には、プラスオートメーション製の新型搬送AMR(自律走行搬送ロボット)を導入した。ジャッキアップ型で、回転ローター機構を搭載。搬送物を回転させずに自動で積み下ろす。12台導入し、1階は可動域全面での自動化・省人化を達成した。

プラスオートメーション製の搬送AMR。最大積載重量は800キログラム

本格導入に先立ち、5台を稼働して実証した(プラスオートメーション製AMR)

 3階には、レックスプラス製のハイブリッドAMRを導入した。自動運転と同様に自律的に障害物を検知・う回できるAMR技術と、同一条件同一方法であれば高い作業精度を確保できる上、作業スピードも保証できるAGV(無人搬送車)技術を併用。12台導入し、基本機能のほか「自動整列駐車」「空台車回収」などの最新機能も組み合わせた大規模な自動搬送システムとして運用する。

レックスプラス製のハイブリッドAMR。走行管理システムで50台以上を一括管理する機能も。運用データの蓄積・分析で搬送効率の向上を図る

 Xフロンティア佐川急便中継センターでは、ベルトコンベアなどで構成される自動仕分け機で荷物の9割を処理している。ただ大型で不定形の荷物は自動仕分け機に乗らないため、これまでは人の手で仕分け、台車で搬送していた。不定形貨物の搬送自動化に向けた過去のロボット導入の試みは難航。24時間絶え間なく荷物と人が行き来する環境下で、臨機応変に搬送工程を効率化できるロボットが見つけられず、課題を抱えていた。