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22/12/06

トルビズオン、鳥取市で処方薬のドローン配送を実証

 トルビズオン(本社・福岡市、増本衛社長)は12月1日、ドローンを活用した処方医薬品輸送の実証実験を鳥取市で実施した。中山間地域のドローン輸送サービス提供に向けて、オンライン服薬指導および処方医薬品のドローン輸送を実証した。
 徳吉薬局、NEXT MOTION、エアロセンス、鳥取県、鳥取市と協力。中山間地域の患者3人が市内の病院を受診後、薬局で処方せんの受付と支払いを済ませた。その後、自宅近くの廃校施設でドローン配送による処方薬を受け取り、オンラインで薬剤師から服薬指導を受けた。さらにドローンは復路で宅配ピザを配送し、帰り荷の課題解決も模索した。
 5日に改正航空法が施行され、有人地帯でもドローンなどの無人航空機の目視外飛行が可能となった。監視員を減らせるため、ドローン物流はコスト削減が見込まれる。トルビズオンは実証を通じて人員体制や機体の選定基準などを検討。また、遠隔操縦が可能な管制システムの設置などでドローン物流の安全性向上を図る。

エアロセンス製e-VTOL型無人航空機

 鳥取市での実証は2回目。今年10月に実施した1回目では、災害時を想定して医薬品などの物資をマルチコプターで輸送した。今回は平常時の中山間地域への混載便として、e-VTOL型無人航空機を使用。今後はマルチコプターとe-VTOLとの連携によって長距離飛行配送と短距離飛行配送を組み合わせたサービスも検討する。
 将来的には、住宅地上空を含むドローン空路網の全県展開を目指す。地域との連携がドローン物流ルートデザインの基盤と位置づけ、今回の実証飛行ルート下の土地所有者から、今後のドローン飛行も含めた合意を得た。

廃校を活用した施設「トリノス神戸」でオンライン服薬指導を実施