- 物流企業
22/11/16
センコーGHD、ブラ容器などのメーカー中央化学をTOB
センコーグループホールディングス(本社・東京、福田泰久社長)は11月15日、プラスチック食品容器などの製造を手掛ける中央化学の株式の公開買い付け(TOB)を開始した。成立後は、グループの一翼として、物流の効率化や、営業力の強化、生産性向上を行い、シナジー(相乗)効果を追求する。
買い付けは、2段階で実施。15日から20営業日の間に行われる第1段では、中央化学の親会社である三菱商事所有の191万9011株(所有割合70・64%)を1株当たり195円で買い付ける。その後12月21日から第2回のTOBを実施。一般株主からの株式譲渡を受け付ける。第2回の買い付け価格は1株当たり418円。
また安定的に親会社の移行を行うためにTOBの成立後、三菱商事は公開株式の40%に当たる再出資を行う。2年の間は、出資を維持する合意をセンコーGHDと結んでいて、再出資後はセンコーGHD60%、三菱商事40%の割合で株式を保有することになる。
中央化学は、1961年設立。プラスチック食品包装容器メーカーとして長年業界をけん引してきた。ただ、ゴルフ場開発の失敗や、工場の閉鎖などに加え、近年の原材料価格高騰で財務状態が悪化していた。センコーグループは、本業の物流での支援に加え、顧客の紹介や、自動化設備への投資などで、企業価値を向上させる方針。
センコーグループは、物流のほかに、商事・貿易事業、ライフサポート事業、ビジネスサポート事業を営んでいる。TOBを通じて、中央化学の企業価値を引き上げつつ、自社のさまざまな業務とのシナジーを発揮していく考えだ。