• 行政・業界団体

22/10/25

国交省、来年4月に倉庫ひさしを5mまでは建築面積算入外に

 国土交通省は来年4月にも、倉庫に設置するひさし部分の建ぺい率を緩和する。建ぺい率を算定時、建築面積に算入しないひさしの長さを現在の1メートルから5メートルに見直す。
 専ら貨物の積み降ろしやこれに類する業務のため、倉庫や工場に設けるひさしが対象。具体的には、ひさしの端と敷地境界線の間の敷地部分に有効な空地を確保することなどの条件を満たせば、5メートルのひさしまで建築面積の算入対象外とする。有効な空地などの要件は別途政令で定める。
 建築基準法の緩和措置は、日本倉庫協会が要望してきた施策。近年、大型ひさしを設置する倉庫が増加する中、現在は1㍍を超える部分が建築面積に算入されるため、物流企業で実態に合わせた見直しを求める声が上がっていた。
 このため、日倉協は自民党物流倉庫振興推進議員連盟の総会などで、建築基準法の緩和を要望。雨天時でも荷さばきが可能な大型のひさしは荷役作業の生産性向上や、災害時の一時的な蔵置場として重要な役割を果たすことを説明してきた。
 建築基準法の改正施行令は12月をめどに公布した上で、来年4月1日にも施行される。