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22/10/25

阪神港、CONPAS試験運用でゲート通過「平均9秒」

 阪神港(神戸港、大阪港)を管理する阪神国際港湾は、国がコンテナ物流の効率化で開発した新・港湾情報システム「CONPAS」の試験運用を大阪港夢洲コンテナターミナルで行った。トレーラー1台当たりのコンテターミナルゲートの受け付け手続きにかかった時間は平均9秒で、現行の運用と比べ約9割短縮できた。
 大阪港での試験運用は1月に続き2回目で、8月22日から約2週間実施した。海運貨物取扱業者11社、海コン輸送会社11社の計22社が参加し、営業コンテナ161本を搬出。1回目と比べ参加した会社数は約5・5倍、コンテナの搬出数は約10倍と規模を大きくした。

予約枠細分化し誘導を優先

 今回から予約枠を30分、60分単位で1日当たり7回に設定し細分化。待機場内ではCONPAS対応車両の専用レーンを新設し、予約確認後は優先的にゲートへ誘導した。また前回に続き、搬出を予約した上で到着するトレーラーの分散化や、ICチップ付き身分証明書「PS(ポートセキュリティー)カード」による入場受け付けの他、阪神港独自のドライバー用携帯端末を生かした行き先表示などを検証した。
 CONPAS対応車両はPSカードを読み取るだけでゲートを通過。処理時間はトレーラー1台当たり平均9秒だった。一方、CONPASを利用しない通常車両は、行き先指示書の受け取りもあり平均69秒要した。
 阪神国際港湾は「運用が支障なく機能することを確認した」とする。参加各社からは、利便性の向上や時間短縮につながったとの感想が寄せられ、おおむね好評だったようだ。   

CONPASはコンテナ物流効率化の切り札として期待される(写真は大阪港夢洲コンテナターミナル)