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22/10/18

花王、RORO船でドライバーの負担軽減と環境負荷低減を同時に実現

10月8日、RORO船の就航を記念する式典が開催された

 花王(本社・東京、長谷部佳宏社長)は10月8日、和歌山市の和歌山工場から首都圏への製品輸送で、RORO船の利用を開始した。ドライバーの負担軽減と二酸化炭素(CO2)排出量の削減を進め、資源や環境へ負担が少ないものづくりに取り組む。
 製品を積載したトレーラーを和歌山工場から1キロメートル離れた和歌山下津港までトラックで輸送。後部を切り離し、大王海運が運航するRORO船で、千葉中央港(千葉県)まで海上輸送する。千葉中央港からは、別のドライバーが、沼南(千葉県)、岩槻(埼玉県)、八王子(東京都)、川崎(神奈川県)の各物流拠点まで届ける。
 今回の取り組みにより、600キロメートル近い距離の無人輸送が実現でき、ドライバーは日帰りでの運行が可能になる。製品の安定した輸送能力が確保できるほか、ドライバー不足の解消や労働環境の改善といった効果も期待できる。CO2排出量は年間355トン削減できる見込み。
 花王はRORO船の定期就航化を進める和歌山県と連携し、和歌山市近隣企業や運送会社とともに、今年6月に試験輸送を実施。10月8日から毎週土曜日に定期航路として運航している。

和歌山~千葉間の600キロメートルを海上輸送に切り替えた