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22/09/19
ミシュランとヤマト運輸、物流一元管理で輸送網を再構築
日本ミシュランタイヤ(本社・東京、須藤元社長)とヤマト運輸(同・東京、長尾裕社長)は9月14日、日本国内における円滑で強固な物流体制の再構築に向けた契約を締結した。ミシュランのサプライチェーン(供給網)全体を変革し、物流と在庫を最適化。将来的なコスト削減やリードタイムの短縮を実現し、顧客の満足度向上を目指す。9月から一部で運用を開始し、2023年1月10日から本格稼働する。
ミシュランの物流体制を、ヤマト運輸が一元管理する。その上で、現在約20拠点ある倉庫を5拠点に集約。各拠点の在庫の可視化・最適化して、在庫転送量を極小化。ヤマトの法人向け中距離輸送網などを活用し、まずは従来と同様の配送リードタイムを実現する。
また、ヤマトのデジタル送り状を採用。業務効率化とペーパーレス化を促進して省資源化を進める。同時に、ヤマトのWMS(倉庫管理システム)で全ての在庫タイヤの製造年度を1本単位で管理。使用期限が近い製品から先に出荷し、期限切れによる処分を極小化することで環境問題へ対応する。
今後は、RFID(無線通信タグ)を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)も促進。荷受け・ピッキング・出荷作業・棚卸しなどの倉庫内作業を省人化し、生産性向上を目指す。将来的には、ヤマトの輸配送管理システムとミシュランのシステムを連携させ、注文したタイヤの配送状況を顧客が確認できる仕組みの導入も検討する。
両社は、物流の標準化・自動化・最適化を促進して顧客利便性を高めながら、温室効果ガスを可視化・削減し、環境負荷のより少ない持続可能な物流の実現を目指す。