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22/09/14
ルポ・物流展、526社が最新技術を展示
9月13~16日、都内東京ビックサイトで国際総合物流展が開催されている。物流企業によるサービスのPRから、最新物流機器の展示、関連サービスの紹介など526社2597ブースが出展し、最新の物流技術が共演している。(※写真はすべて輸送経済新聞社撮影。展示社の許可を得て掲載しています)
NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京、斎藤充社長)はホールディングス化して初めての出展。グループの強みである国際物流や、日本通運横浜支店のアパレル向けプラットフォーム(基盤)構想、NX商事の物流センター設備のトータルコーディネート、ミートラックの求荷求車マッチングサービスなどを展示中。毎日午前11時半、午後1時半、午後3時には隣接するNECと協力した体験ツアーも実施している。
日新(本社・横浜市、筒井雅洋社長)は、危険品物流をPR。2023年9月に横浜神奈川ふ頭に建設する危険物倉庫や、航空・海上での各種輸送を説明。リチウムイオン電池の保管容器の展示なども行っている。日新は、成長分野の1つとして、化学品物流を強化しており、今回の展示で顧客へと訴求していきたい考えだ。
トナミホールディングス(本社・富山県高岡市、綿貫勝介社長)のトナミシステムソリューションズは、トナミ運輸と「二枚看板で」(トナミシステム)出展。システム会社としてのデータセンターやWMS(倉庫管理システム)の提供に加えて、実物流を展開するトナミ運輸の3PLサービスなどもPR。倉庫業向け、災害/BCP、複合一貫輸送などのソリューションごとにグループの展開するサービスを来場者に伝えている。
トランストロン(本社・横浜市、林瑞泰社長)は、デジタルタコグラフと、データ活用を一体でPR。ナビ一体型ドラレコ「DTS-G1D」の展示や、データを活用しさまざまなアプリと連携する「マーケットプレイス」などのサービスもPRした。また来年にもサービスを開始するトレーラーの追跡サービスの説明コーナーも設置。「商用車のデータを持つ強みを発揮して、ユーザーへのサービスを強化していきたい」(トランストロン)。
レンタルパレット最大手の日本パレットレンタル(本社・東京、加納尚美社長)は、基幹事業のレンタルパレットを中心に、マッチングサービスや各種商品のPRを実施している。ドライバーの労働時間規制が行われる2024年をめどに、物流効率化の機運が高まっていることを受け、シェアリングを通じた解決策などを説明。合わせて環境負荷低減や持続可能性など未来に向けたサービスであることを説明し、利用者の拡大を図る。
日本パレットプール(同・大阪市、植松満社長)は、レンタルパレットやパワーアシストスーツなどを活用して、物流全体で省力することを提案。「パレット化しても、積み降ろしなどの作業で負荷は残る」(NPP)、パレット化を通じたサプライチェーン(供給網)全体の効率化に加え、積み降ろしなどのさまざまなシーンで省力化を行い物流全体の負荷軽減を訴えかける。また位置管理システム「ふくLOW」を使った管理制度の向上もPR。ムダを減らして、生産性の向上につながる取り組みの1つとして、自社のさまざまなサービスを訴求する。
マテハン最大手のダイフク(本社・大阪市、下代博社長)は、6月にリニューアルした体験型展示場「日に新た館」(滋賀県日野町)をPR。フリーアナウンサーの福澤朗さんによる解説で、裏方であるマテハン機器を「主役にして」(下代社長)光を当てた。福澤さん実況の解説動画では、小型のAGVが自動で仕分けを「ソーティングトランスファーロボットシステム」、天井につり下げられたパウチに商品を投入すると自動で仕分けを行う「パウチソータ」、保管やピッキングをロボットが行い作業者の手元まで運んでくる「ロボットビーグル」をPR。熱のこもった解説を展開している。
また自治体からは各地の港がそれぞれの強みをPR。近海郵船(本社・東京、関光太郎社長)の内航定期線サービスで結ばれた敦賀港(福井県)と博多港(福岡県)は隣接してブースを出展。物流ハブとしての敦賀港をPRするとともに、北海道-敦賀-博多を日本海側で結ぶ物流の大動脈としての役割を伝えていた。