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22/09/13

吉野家✕ヤマト、3温度帯ネットワークを活用し出荷キャパシティ拡大へ

 吉野家(本社・東京、中村栄輔社長)は8月17日から「冷凍牛丼の具」をはじめとする個食用冷凍食品の出荷キャパシティを拡大した。ヤマト運輸(同・東京、長尾裕社長)の3温度帯ネットワークを活用し、流通スキームを再構築。保管から発送までを、ヤマトに一元化することでオペレーションを効率化。出荷キャパシティを拡大すると共に、サプライチェーン全体における温室効果ガスの排出量も削減する。

 ヤマトのターミナル一体型3温度帯物流施設に、商品の保管から発送までを一元委託。複数商品のセット販売や賞味期限のコントロールなど複雑な出荷作業にかける時間を確保し、出荷キャパシティを拡大させた。
 従来の倉庫と物流ターミナル間の輸送で発生していた温室効果ガスの排出量の削減にもつながり、従来行っていたオーダー前ピッキングやセット組も不要になることから、余剰分の食品・資材ロスの削減も期待できる。

 3温度帯ネットワークを活用した新しい流通スキームは、吉野家公式通販直販ショップを含む通販サイト全5店舗の商品販売で実施。2023年2月には卸向けでも運用を開始する。
 吉野家ではこれまで直販・卸部門ごとに委託業者を選定し、物流管理を行ってきたが、外販事業の売上が21年度は18年度比の2倍になり、70種類以上にのぼる複数温度帯の商品管理やセット商品など、増加するニーズに迅速に対応するため、流通スキームの効率化が大きな課題となっていた。

 

再構築した外販流通スキーム