- 行政・業界団体
22/09/05
国交省海事局、炭素中立実現へ環境を整備
国土交通省海事局は来年度の予算概算要求で、内航船のカーボンニュートラル(炭素中立)実現に向けた環境整備費を新規事業として計上した。
4500万円を活用し、既存船で実施可能な脱炭素対応に取り組む。政府が2030年度までに二酸化炭素排出量を13年度比46%削減するとしており、国交省はエンジンの蓄電池への変更、荷役で使う器具を遠隔で操作するシステムの導入により省エネ率18%を目指す「連携型省エネ船」の開発を今年度推進。
新船は建造時間がかかるため、来年度は、内航船の8割以上を占める既存船に焦点を当てる。今年度の取り組みから既存船に応用できそうなものを絞り、連携型省エネ船と同様の省エネ率となりそうな改修手法をまとめる。
二酸化炭素を排出しないゼロエミッション船活用へ、アンモニアの補給時のリスク調査に4400万円を計上。23年度は内航船社や燃料供給会社を集めた検討会を開き、リスク発生確率を聞く。船、保管施設、タンクローリーから安全で効率的に補給できる手順を指針で24年度に公表する。