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22/08/30

セイノーHD×ネクストデリ×出前館、敦賀市でドローン配送を実証

 

実証実験に使用された日本発物流専用ドローンエアトラック

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)とドローン開発会社エアロネクストのグループ会社ネクストデリバリー(同・山梨県小菅村、田路圭輔社長)と出前館(同・東京、藤井英雄社長)は8月26日、ドローン配送の実証実験を福井県敦賀市で実施した。過疎地でのドローンの有用性を検証し、社会実装につなげる。
 敦賀港の敦賀赤レンガ倉庫内で提供されているテイクアウト商品を、敦賀市の金ケ崎緑地から東浦公民館までドローンでオンデマンド配送した。
 住民が出前館アプリで注文すると、専用システム「スカイハブ」にドローンの配送通知が届く。注文を受けた商品は、敦賀赤レンガ倉庫内の飲食店がつくり、出前館のスタッフがドローンの出発地点まで徒歩で届け、専用ドローンエアトラックにセットし配送した。
 東浦公民館まで片道約7・8キロメートルの距離を約16分。商品はこぼれたり崩れることなく、無事東浦公民館で待つ植本太郎さんの手に届けられた。
 今回、実証実験を行った東浦地区はアクセスが1本の道路しかない過疎地で、地域住民の市街地までの買物や医療施設への移動に時間がかかり、災害時には孤立集落になるリスクがある。
 3社は今秋、敦賀市愛発地区でスカイハブを実装する方針。各社の荷物などを集約して一時保管する拠点を整備し、地区内にドローンの着陸地点となる複数のドローンスタンドを設置。地上配送と将来のドローン配送を想定した買物代行サービスなどのサービスの開始に向けて準備を進める。

今回のドローン配送実証実験の流れ