• 物流企業

22/08/29

三菱倉庫×DPネット、MLチェーンを使い輸送時の品質管理を高度化

 三菱倉庫(本社・東京、藤倉正夫社長)グループのDPネットワーク(同・埼玉県三郷市、加藤栄一社長)はこのほど、三菱倉庫の提供する医薬品物流プラットフォーム(基盤)「MLチェーン」を使った輸送品質高度化の取り組みをスタートした。多様化・複雑化が見込まれる医薬品物流で、協力して安定供給を維持する。
 DPネットは、三菱倉庫グループで、医薬品専用の保冷配送サービスを提供している。また2020年には、室温帯でも医薬品のGDP(定期性流通基準)に対応したサービスを開始。またトラック室内の温度測定や温度管理データをリアルタイムに有人モニタリングする体制も整備している。
 このノウハウやデータをMLチェーンに組み込み、輸送ルートや輸送車両ごとの温度管理や位置情報をリアルタイムで可視化し、クラウド上で共有・把握することが可能となる。
 今後、DPネットが蓄積してきた物流データの分析などを通じて、運行前や運行中の危険予知機能やトラック荷室内の温度自動制御などの実現を目指す。将来的には、三菱倉庫と共に、在宅医療の促進などによる患者宅直送型のような新しい流通スキームの構築支援などを見据えていく。
 DPネットは、高品質な物流サービスの提供を通じて医薬品の安定供給に貢献。同時にデータの分析やAI(人工知能)技術の活用で、輸送業務の標準化や平準化を進め、医薬品物流を取り巻く社会課題解決に取り組みたい考えだ。