- 統計・データ
22/08/10
物価高倒産、運輸が全産業で最多
帝国データバンクによると「仕入れ価格の上昇」や「値上げ難」を原因とする「物価高倒産」は2022年1〜7月、116件だった。この内、物流を含む「運輸業」は33件とトップで全体の約3割を占めた。
業種別では、「運輸業」が最多の33件。「建設業」の27件、「卸売業」の18件と続く。燃料費高騰の直撃を受けた運輸業や、木材や資材の高騰を受けた「建設業」の苦境が明確になった。
7月単月では、全業種合計で過去最多の31件で、8月にも年間最多件数を更新する見込み。物価高倒産をする企業の約8割を負債5億円未満の中小企業が占めている。また業種別では、運輸や食品関連の企業が多い。
帝国データバンクは、「燃料、原材料、物流コストの高騰を受け中小企業を取り巻く事業環境は悪化している。一方で消費者や事業者は値上げを許容しておらず価格転嫁を最小限に抑える企業が少なくない。卸売や小売りで今後も物価高倒産はさらに増加するおそれがある」とする。