- 行政・業界団体
22/08/08
21年度立ち入り調査、違法な残業時間なおも多く
厚生労働省が昨年度、長時間労働が疑われる事業場に監督指導した結果、全体の7割以上で労働基準関係法令の違反があったことが分かった。違法な残業時間が見つかった事業場も3割以上あり、同省は是正に向けた対策を強化していく。
2021年度に監督指導したのは3万2025事業場。各種情報から残業・休日労働時間が月80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間の過重労働で過労死などの労災請求が行われた事業場を対象とした。
このうち、労基法関連の違反があったのは全体の74・0%に当たる2万3686事業場。36協定を結んでいないのに残業を行わせていたなどの労働時間関連の違反が最多で34・3%を占めた。健康障害防止措置違反は18・8%、賃金不払い残業は8・3%だった。
違法な残業時間については、全体の34・3%に当たる1万986事業場で確認された。このうち、月80時間を超えるものが最も多く37・8%。月100時間超は24・1%、月150時間超は5・1%だった。