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22/08/08
日野自、小トラ以外出荷停止に 認証不正は20年に及ぶ
日野自動車(本社・東京都日野市、小木曽聡社長)がトラックなどのエンジン性能試験で不正があった問題で、遅くとも2003年から約20年にわたり不正が続いていたことが新たに分かった。2日、外部の特別調査委員会が報告した。日野自は3月時点で、不正は遅くとも16年以降と説明していた。
同日、国土交通省の指示で、尿素触媒を搭載した中型トラックも出荷停止となり、日野自のトラックは小型を除き出荷停止となった。出荷停止は国内販売の半分に上る。不正対象のエンジンの機種も増え、問題のエンジンを搭載した登録車は09年排ガス規制(ポスト新長期規制)と16年排ガス規制(ポスト・ポスト新長期規制)の合計で約56万7000台弱。従来の約11万7000台から大幅に拡大した。
新たに判明したのは、車両用ディーゼルエンジンで03年排ガス規制(新短期規制)以降の幅広い機種で劣化耐久試験に不正があったことと、重量車燃費基準が導入され税制優遇対象となった05年排ガス規制(新長期規制)以降の大型エンジンで燃費測定に不正があったこと。さらに16年、エンジン性能試験での不正の有無に関し国交省に虚偽の報告を行ったこと。建機などに搭載する産業用エンジンでも不正があったことも分かった。
安全性さまざまな面で確認
調査委報告の後の会見で小木曽社長は、安全性については引き続き信頼できるのかとの質問に対し「修理履歴など安全品質はしっかり見ており、傾向的な不具合があれば対応している。安全性はさまざまな面で確認できている」とした上で、調査委の指摘を踏まえ「耐久信頼性でよりユーザーに安心してもらえるようにさらなるレベルアップを進める」とした。
3日には国交省が本社などへの立ち入り調査に入った。