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22/08/02

国交省、ASVや車載器などへの補助を7月22日から受付開始

 国土交通省は7月22日から、事故防止対策費補助金の受け付けを始めた。運送企業の交通事故防止に向け、ASV(先進安全自動車)や高度な運行管理を支える機器などを導入する運送企業の費用を一部補助する。
 ①ASV②デジタルタコグラフなどを使った運行管理の高度化③過労運転を防止する先進的な取り組み④社内安全教育——の4事業で支援する。予算額は8億7900万円で、いずれも資本金3億円以下、もしくは従業員数300人以下の中小企業などが対象となる。

 このうち、ASVは4月1日〜11月30日の間に補助対象装置を搭載した事業用車両を新車登録することが条件。トラックは6装置に補助する。1台当たりの補助上限額は、衝突被害軽減ブレーキ、ドライバー異常時対応システム、先進ライト、アルコールインターロックが10万円。同じ車両に複数装置を装着する場合は、1台当たりの上限が15万円になる。

行政処分なしの条件に注意

 運行管理の高度化は、国交相が認定したデジタコ、映像記録型ドライブレコーダーを対象とし、各機器に限度額を定めながら、1社当たり最大80万円までに費用の3分の1を補助する。通信機能付きのドラレコ一体型デジタコを購入した場合の上限は120万円。過去3年間に行政処分を受けていない企業が、4月1日〜11月30日までに対象機器の購入、取り付け、支払いまで済ますことが条件となる。
 過労運転防止の支援事業も、過去3年間に行政処分を受けていない企業が申請でき、遠隔地でのIT点呼機器の他、ドライバーの運転中の疲労状況、休息期間の睡眠状況を測定する機器などが対象。4月1日〜11月30日までに、機器の購入から支払いまでを終えることが条件で、1社当たり最大80万円を上限に導入費の半額を補助する。

 社内安全教育は、国交相認定のコンサルティングメニューを対象とし、1社当たり100万円を上限に費用の3分の1を補助する。コンサルティングを実施する営業所の届け出台数は5台以上であることが条件。運輸安全マネジメントに基づく基本的な方針を立て、安全に関する目標と計画を策定することや、来年1月20日までにコンサルティングを完了させることが必要になる。

 いずれの事業も申請が始まっており、ASVと過労運転防止の支援、社内安全教育の締め切りは11月30日。運行管理の高度化は2回募集し、1次の締め切りは8月31日で、リース契約先を含めてトラック運送企業のみ。2次は9月1日〜11月30日。
 期間中でも申請総額が予算額に達した場合は、受け付けを終了する。問い合わせ先は最寄りの地方運輸局、また運輸支局の専門窓口。