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22/08/02

道路貨物運送業の労災支給決定件数、全産業平均の10倍超に

 道路貨物運送業の脳・心臓疾患の労働災害が依然として高止まりしている。2021年度は労災請求件数、支給件数は共に全業種で最多だった。雇用者数に対する支給件数の割合は全業種平均の10倍を超え、対策が急務となっている。
 厚生労働省によると、21年度の道路貨物運送業の労災請求件数は124件で、2番目に多かったその他事業サービス業の63件と比べて2倍だった。支給決定件数は56件あり、2位の総合工事業の5倍以上を記録した。バス・タクシーの道路旅客運送業の支給件数はゼロだった。
 他業種を含めた全支給決定件数のうち、道路貨物運送業が占める割合は32・5%で、20年度より4・2ポイント増加。全体の支給決定件数荷締める貨物自動車ドライバーの割合も20年度比3・5ポイント増の30・8%で最も高かく増加している。
 また支給決定件数と各業種の雇用者数の比較では、全業種平均を1とした場合、道路貨物運送業は10・3倍となり、1・5倍の建設業などと比べて著しく高かった。
 トラックドライバーの脳・心臓疾患は長時間の残業に加え、拘束時間の長さや早朝勤務、不規則な勤務などが原因となっており、厚労省は道路貨物運送業の労災件数の多さを問題視している。