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22/07/06

NXHD、北米からアジア行きでメキシコ経由の一貫輸送サービスを開始

 NIPPON EXPRESSホールディングス(本社・東京、斎藤充社長)は6月30日、米国・カナダからメキシコを経由しアジアに向かう新たな複合輸送サービスを開始した。港湾混雑などで混乱する北米西岸を回避し、安定した輸送ルートを確立する。
 「US EXPORT SERVICE Via MEXICO」は、米国・カナダの各地から陸路でメキシコのサンルイスポトシにあるNXアメリカの自社倉庫まで輸送。倉庫で鉄道コンテナへ積み替え、マンサニージョ港から日本を含むアジア各国の港まで海上輸送する。現地法人のNXメキシコが運送状を発行し、発地から着地まで一貫して輸送責任を負う。
 現状、同ルートを鉄道と陸送を利用し、西海岸経由で輸送した場合、40日~60日程度がかかっていた。新サービスを利用すれば、シカゴから横浜港まで37日程度で済むという。
 北米発アジア向けの複合輸送ではこれまで、西海岸経由の輸送が主流。だが北米西岸の港湾混雑を原因とする本船スケジュールの変更や遅延が発生。積み替えする鉄道ターミナルの混雑やトレーラーのドライバー不足などもあり、物流に大きな影響が出ていた。また港湾での労使交渉もあり、不透明感は続いている。
 NXグループは2021年8月、日本発メキシコ経由の北米向けのサービスを開始している。今回のサービスにより、日本-北米の双方向で、メキシコ経由のサービスが利用できるようになった。

北米西海岸を回避してアジアに安定輸送を行う