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22/06/21

厚労省・荷主対策、改善基準改正合わせ検討

 厚生労働省は改善基準告示の改正に合わせ、独自の荷主対策を講じる方向で検討している。運送企業への立ち入り調査などで収集した情報を基に、長時間の恒常的な荷待ちがある荷主に対し、労働基準監督署が配慮を要請する。収集した情報は国土交通省にも伝え、両省で連携を図る。
 14日に開かれたトラックの新たな改善基準告示を検討する有識者作業部会で、厚労省が荷主対応の案を説明した。今年12月の改正までに具体的な内容を決めた上で、その後、独自の対策に動き出す。
 要請に当たっては、労働基準監督署が運送企業に立ち入り調査を行う際や、ホームページ上に新設する目安箱から情報を収集。対象の発・着荷主を選定し、長時間の恒常的な荷待ちを発生させないよう努めること、運送業務の発注者に改善基準告示を周知することの2つで配慮を要請する。
 配慮要請の対象とするのは「(作業部会の)使用者側代表委員からの要望が強く、拘束時間への影響が大きい」(厚労省)長時間の恒常的な荷待ちに絞る考え。要請のため、荷主の行政処分などは行わない。フォローアップについても検討する。

国交省への情報提供も実施

 また収集した情報は国交省にも提供し、両省が連携できる体制も構築する。国交省は今春から、適正化事業実施機関が巡回指導の際、運賃・料金の不当な据え置きや、無理な運行指示など、荷主の違反原因行為の情報を収集してもらう取り組みを開始している。厚労省から提供された情報も活用することで、必要に応じて国交相による働き掛けなどを行っていく。
 厚労省による荷主対策は、作業部会の使用者側が強く求めていた。14日の会合では、使用者代表委員から「荷主に配慮要請してもらえる道が開けたことはありがたいこと。(2024年4月からの残業上限規制で)我々は(違反時に)罰則を受けるか、荷主もどこかで変わるような対策がないと、(対策を求める)議論を延々と進めなければならなかった」とし、感謝を述べた。