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22/06/01

三菱倉庫と武田薬品、医薬品流通の可視化を拡大し工場から卸までカバー

 三菱倉庫(本社・東京、藤倉正夫社長)と武田薬品工業(同・大阪市、クリストフ・ウェバー社長)は5月、医薬品流通の可視化範囲を拡大し、工場から卸のセンターまでをカバーする。高度な品質管理が求められる医薬品物流のデータプラットフォーム(基盤)を構築し、適正流通と安定供給に役立てる。
 両社は1月、三菱倉庫が開発したブロックチェーン(分散型台帳)を活用したデータプラットフォーム「ML Chain」を活用し、国内で武田薬品の物流センターから医薬品卸の倉庫までの全製品の物流に関するデータを可視化。このほど、武田薬品の工場から出荷する一部商品の温度や位置情報へと拡大した。
 医薬品流通に求められる高度な流通品質に対応すると共に、改変ができないブロックチェーン技術を活用し、データを可視化することで、安全・安心を担保する。
 両社は今後、オープンプラットフォーム化することで、医薬品流通の品質向上に役立ちたい考え。メーカーや物流企業、卸、医療機関を交え、業界・企業の垣根を越えた取り組みに発展させたい考えだ。