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22/05/30

日立物流、欧州でEC事業向け返品業務を譲り受け

 日立物流(本社・東京、高木宏明社長)は、欧州の返品物流を拡大する。EC(電子商取引)化率の高い欧州で、返品業務を取り込みグループの欧州事業とのシナジー(相乗)効果を創出する。
 6月1日、グループ会社のESAがチェコのヴルコヴァパートナーから返品物流事業を譲り受ける。ヴルコヴァ社は、欧州で最大手のEC事業者グループ1社が顧客。今回の譲り受けでESA社の返品物流の処理能力は2024年、約6倍になる見込み。
 近年の欧州でのおう盛なEC需要を背景に、主にアパレルECの返品業務を受託して事業を拡大してきた。ESAは従来、ヴルコヴァ社から業務を一部受託してきたが、今後ますます返品物流ニーズが高まると判断し、事業を譲り受けることとした。今後、日立物流グループのメニューの一つに、欧州での返品物流を追加し、域内でのさらなる事業拡大につなげる。
 欧州は、新型コロナ禍で、EC市場がますます活発になっている。その中でもアパレル関連は、返品率が高くEC市場の拡大に伴い、返品の物量も増加している。EC企業にとっても、返品対応はマネジメントの重要な要素。今後、利益率の高い東欧でのEC拡大も見込まれ、日立物流グループの事業とのシナジーも見込める。