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22/05/25

関光汽船、国内外のフェリー航路網で関東へ輸入貨物の一貫輸送

 SHKライングループの関光汽船(本社・下関市、入谷一成社長)は今春、グループの国内外のフェリー航路網を組み合わせた輸入貨物の一貫輸送を開始した。中国や韓国から日本の関東エリアに向けた効率的な海上輸送。トラック輸送と同水準の料金で、遜色の無いリードタイムを見込む。
 コンテナ不足や運賃高騰などの混乱が続く国際物流の課題解決に貢献する。また、これまで複数荷主が個別に輸送していた小口貨物を積載効率の良いトレーラーに混載。さらにフェリーの無人航送を利用し、トラックドライバーの労働時間規制で長距離輸送が不足する物流の2024年問題の解決を図る。

 中国・太倉港からグループの「蘇州下関フェリー」の直航便および山東省エリアから中韓のフェリーとグループの「関釜フェリー」を組み合わせた複合一貫輸送で、貨物を山口県の下関港に集約・輸入通関する。
 下関港では、複数荷主の輸入貨物をトレーラーに混載し、福岡県の新門司港から神奈川県の横須賀港までグループの「東京九州フェリー」の無人航送で輸送。横須賀到着後は提携倉庫で貨物を仕分けし、関東圏の最終仕向け地に中小型トラックで配送する。
 また、二酸化炭素(CO2)排出量の大きな削減効果を見込む。試算によると、新サービスのCO2排出量はトラック輸送と比べ、下関港ー関東では約70%、大阪港ー関東では約40%削減する。